パリフォト2016

10.11.2016
denis-roche-20-avril-1979-rue-henri-barbusse-paris-galerie-le-reverbere-lyon

この秋、20周年を迎える『パリフォト』。回を重ねるごとに注目度は高まり、現在では写真の分野における世界最大の国際見本市として知られています。2016年度は11月10日〜13日、国立ギャラリー、グラン・パレで開催されます。

アニバーサリーイヤーとなる今回のショーは、広大な中央ホールに、150のギャラリーと30の出版社が出展する大規模なもの。『パリフォト』協賛各社に関連する展示も予定されています。

もちろん、それだけではありません。大判プリントや希少なシリーズ写真、特筆すべき実験的作品(過去・現在を問わず、画期的な技術や媒体が使用された写真)、さらに写真を使ったインスタレーションを紹介するPrismes(プリズム)部門。各ギャラリーの協力により、巨大サイズや、ユニークなアプローチによるアート作品が一堂に会するショーケースとして、グラン・パレ1階のサロン・ドヌールにて展示されます。また、20周年を記念して、過去20年間の『パリフォト』の歴史の中から選りすぐりの作品を集めたアニバーサリーブックが出版されます。

『パリフォト』のメインテーマは「フォーカス」。歴史写真、社会政治とドキュメンタリー、アメリカ、被写体と技術、肉体とパフォーマンス、ファッション、アフリカ、日本、ハイライト、若き才能とその発掘などを題材に、写真の世界を歩き回れば必ずや遭遇する迷路を特集します。

フィルムとピクセル(画素)にあふれる『パリフォト』の4日間は、プロフェッショナル同士はもちろん、コレクターや鑑定家、写真ファン、そして一般の人々との交流の場。コラボレーションやプロジェクトをはじめ、いくつもの美しい出会いがここから生まれるのです。

また、このユニークな写真の祭典は、芸術と共鳴する写真技術の見本市でもあります。サイアノタイプに始まりダゲレオタイプから近代的技術へと続く系譜、エドワード・マイブリッジをはじめとする写真技術の第一人者たちの作品、ホルストやリンドバーグといった著名な写真家、かのミケランジェロ・アントニオーニから最初のカメラを譲り受けたというアンドレイ・タルコフスキーなどの映像作家、従来は別のカテゴリーに分類されていたアーティストからジャーナリスト、造形作家、優れた(でもほとんど知られていない、あるいはまったく無名の)写真家たちにいたるまで、幅広くスポットライトを当てています。

diptyqueはパリフォトの公式パートナーです。

注:写真はドゥニ・ロッシュの作品(Le Réverbère Gallery)