ラヴェンダー

15.12.2015
créacadre-lavande

何億年もの時を経て人類の繁栄が終焉を迎えた後も、世界はずっと、ラヴェンダーの香りに包まれているのかもしれません。 

ラヴェンダーは感嘆に値する植物です。にも関わらず、もっとも高価な香水からありふれたバス・トイレ製品にいたるまで、その芳香や洗浄・リラクゼーション効果を謳った製品が巷にあふれていることに悲しい思いがします。

南仏プロヴァンス地方の人里離れた丘や野原で、ラヴェンダーが育てられています。シトー会派のノートルダム・ド・セナンク修道院の麓に広がる青紫色の花の絨毯。その風景は、この地球という小さな星に残された象徴的な遺産です。歴史に名を残す詩人たち、ヴィクトル・ユーゴー、アルチュール・ランボー、ステファヌ・マラルメ、サン=ジョン・ペルスらが著した詩の中でも、ラヴェンダーは季節を問わず咲き誇ります。「厳しい夜の帳が下りると、静かなる告白と共に、熱い石畳の上に灯るラヴェンダー…」

スイス自然科学学会のメンバーであったフレデリック・シャルル・ジャン・ジンジンズ・ドゥ・ラ・サラスも、ラヴェンダーについて書き残しています。彼は「ラヴェンダーの自然史」という著作の中で、古典文学の中に出てくるラヴェンダーについての調査目録を作りました。残念ながら決して精密なものではありませんが、さまざまなラヴェンダーの品種、無数にある利用方法や取り扱い方が分析されており、その頃すでに英国でもラヴェンダーが栽培され、工業的に偽造、乱用されていたことがわかります。まだ1826年のことです!

こうした歴史を振り返りながら、diptyqueは香水業界にとって欠くことのできないこの花の尊厳を取り戻したいと考えてきました。私たちの作るEau de Lavande(オー ド ラヴァンド)は、ラヴェンダーのピュアエッセンシャルオイル、コリアンダー&ラヴェンダーシード、シナモンの葉をブレンドしています。